リーフィー・シードラゴン
トゲウオ目
リーフィー
微風に揺れるモビールがいい。何がいいって、無音なのがいい。リーフィー・シードラゴンは海のモビール。静寂な海の中、わずかな水流に揺らめく。海藻への擬態であることは一見して分かるが、半端ない装飾になっている。進化は時に過剰になりがちだが、リーフィーの場合は、よくぞここまで、と感謝したい。しばらくは優雅な舞に浸ろうかな。……んっ、何やら騒がしい。あらら、水槽の周りは大渋滞。静寂はどこへやら。
葉っぱのような全身の突起は、鱗が変化したもの。魚の擬態は結構多い。トビウオを含む青魚の体色も、敵を欺くもの。背側から腹側への青から銀のグラデーションは、外からの光に擬態している。リーフィーはタツノオトシゴの仲間だから、哺乳類的な顔立ち。面長な顔に大きい目。よく見ると付けまつ毛をしている、ようだ。オシャレには相当気を使っている、ようだ。(多分に空想を含んでいます。)