ジンベイザメ
テンジクザメ目
ジンベ爺
江戸の庶民が着始めたジンベイ(甚平)。今でも夏祭りなどでよく見かける。風通しの良い甚平は、猛暑日が増していくこの先の夏の救世主になるだろう。確かにこのサメの柄模様は、粋な甚平風だ。ただ動きがスローなので、下町の爺さん的存在になってしまった。魚類最大の爺さん、いやジンベイザメ、ではあるが、主食は極小のプランクトン。大量の海水ごと飲み込み、エラで濾し取る。プランクトン食の生物は巨大化する傾向にある。エイのマンタやシロナガスクジラも際立って大きい。大量の海水を摂取するするには並大抵のサイズでは、まるっきり足りない。
大きな獲物をガブリとやっちゃえば。と考えるのは素人。口を開けるだけで餌が入ってきてくれるのだ。楽でいいぞ。とジンベイザメは得意げだ。側から見れば、かなり横着な食生活だ。いつしか行動はスローに、表情は穏やかになっていった。自分がサメであることをすでに忘れている。トビウオの仲間に、羽が水玉模様のアヤ(綾)トビウオがいる。綾織の編み目模様にちなんでいる。ジンベイ(甚平)ザメ同様、和装の名前だ。なぜか和むなぁ~。(多分に空想を含んでいます。)