ハタハタ
スズキ目
ハタ坊
ハタハタは、雷が鳴ると大漁らしい。昔「雷」は「神鳴り」とも書いたそうだ。だから、魚へんの一文字は神の魚で『鰰』。一方〝ハタハタ〟の響きは異様に優しい。古代では雷の音は〝ゴロゴロ〟ではなく〝ハタハタ〟と表されたらしい。なるほど、辻褄が合う。それにしても昔の雷様はずいぶんと優しかったのだ。
見た目は『鰰』ではなく〝ハタハタ〟が似合っている。全国的には知名度は高くないが、東北の日本海側では屈指の大衆魚。まさに「ご当地魚」として地元に愛されている。実はトビウオも九州地方では〝アゴ〟と呼ばれ、親しまれている。こちらはアゴが落ちるほど美味しいから、の命名らしい。神々しさでは百歩譲るが、おなじみの大衆魚ならば、これも良しか。(多分に空想を含んでいます)