イソギンチャク
イソギンチャク目
チャック
子供の頃、岩に貼り付くイソギンチャクは『植物』だと思っていた。イソギンチャクは刺胞動物に分類され、クラゲやサンゴの仲間である。泳ぐクラゲが動物であることに何の不思議もなかった。つまり、動くものを『動物』と判断したのだと思う。原始的だが筋は通っているぞ。実際はイソギンチャクは動く。ただ、速さは時速数センチ程度。そりゃあ、普通は気が付かない。植物だと思ったとしても仕方がない。サンゴに至っては一寸たりとも動かない。サンゴは今だに動物だと思い切る自信がない。
イソギンチャクは小魚をも飲み込む。触手から毒を発し、数十本の触手で捕獲するのだ。ディズニーのアニメで知られるカクレクマノミは、体表から分泌する粘液のおかげで、その攻撃を受けずに済む。触手の間から顔を覗かせる様子が愛くるしい。トビウオにはその粘液がないから、まんまとその罠にハマってしまうに違いない。仮にカクレトビウオがいたとしても、大きい胸ビレが邪魔で持て余しそうだ。(多分に空想を含んでいます。イソギンチャクは魚ではありませんが、図鑑には水生生物も含んでいます。)