チョウザメ
チョウザメ目
キャビアの母
高級な食材も、背伸びをすれば届きそう。商業の変容が食文化を大衆化しつつあるが、キャビアには当てはまらない。いかにも高そうなあの瓶詰めキャビアは、中身はせいぜいスプーン3杯ほどか。あっ!購入歴ものないのにすみません。あくまでも想像です。キャビアとはチョウザメの卵。卵が有名な分、その割を食っているのがチョウザメ本人。サメでもないのにサメと呼ばれ、さぞかし不本意であろう。ところがどっこい、「私、キャビアの母ですよ」と、チョウザメマザーは、ご満悦な様子だ。
チョウザメの顔は、魚というよりはむしろ哺乳類。鼻が上を向いていて、豚顔だ。孫悟空に海編があるならば、猪八戒はチョウザメに任せたい。そのルックスとは裏腹に、チョウザメの卵は世界3大珍味ひとつ、あのキャビア様だ。一方、トビウオの卵はトビコ。魚卵界ではともに知名度を争うライバルだが、値段を比較すると、キャビアはトビコの数十倍にもなる。回転寿司では決して回ってこない。果たしてスプーン一杯のキャビアは、寿司食べ放題の幸せに、勝てるだろうか。(多分に空想を含んでいます。)